我が子を想う穏やかで優しい達人に出会う

2019年7月10日つくり手に会いにゆく

埼玉県鴻巣市。
ここは埼玉県民にはおなじみ、免許センターがある場所です。
免許の更新や住所変更などがあった時は、本当なら近くの警察署で済ませてしまいたいところですが、僕は基本平日は仕事なので、警察署の窓口が開いていません。
ということで、日曜日に手続きをしてくれる免許センターには運転免許取得後にも何度か来ています。
・・・違反じゃないですよ。

そんなちょっとした親しみのある鴻巣。
駅近くに、糸ノコと彫刻刀を巧みに操る、穏やかで優しい木工の達人がいました。
当店でいくつか取り扱わせてもらえることになったので、ご紹介しますね。

ウッディクラフトデザイナー 造型作家 鈴木龍泉(木彫工技能認定者)

糸ノコと彫刻刀を巧みに操り、木彫りの玩具やインテリア置物を、埼玉県鴻巣市にて作り続ける「鈴木龍泉」氏の作品です。
特に木製のおもちゃは、素材には自然の木材を使い、丁寧にヤスリで仕上げることで、乳幼児が掴んだり舐めたりしても安心安全な品質に仕上げています。

コンセプトは「我が子のために」

我が子のために、安全で安心の手作りの木の作品(玩具)を。
材質は、抗菌作用のあるヒバ材やヒノキ材を使用し、柔らかい手の乳幼児でも痛くないように、手間ひまをかけてやすりがけを行い、角を丸くして触り心地や木の温かさを充分に感じられる作品づくりに、とことんこだわっています。
実際に手で触れてみると分かりますが、ひとつもカドのないとても滑らかな手触りで、素材と真摯に向き合う作者の姿勢がうかがえます。
我が子に安全なおもちゃで遊んでもらいたい。
この親としての想いが、作品作りの原点となっています。

鈴木龍泉氏は、糸ノコで切り出したパズルのおもちゃを数多く作り出していますが、どの作品もすべて木目の向きや木材の性質を考慮し、オリジナルでデザインされています。
なぜここまでこだわるかと言うと、木の性質を理解しないままおもちゃを作ってしまうと、簡単に割れてしまったり、ささくれてしまったりして、子供にケガをさせてしまうからです。

似ているようで実は大きく違う

鈴木龍泉氏の作品は、お土産屋さんや道の駅などで扱っているそれとは、材質から、仕上げに至る時間のかけ方がまるで違います。
優しい顔の表情を彫刻刀で仕上げるには、それなりの技量が求められますが、安価な商品は、デザインコピーさえあれば、糸ノコとドリルだけで誰でも簡単に作れ、職人の技量はさほど必要ないのです。

時間をかけて丁寧にヤスリをかけ、滑らかな手触りとことんにこだわる。
ガラスのビー玉を埋め込む時には、玉のサイズを細かく測り、コンマ数ミリ単位の穴あけをする。
花の形を1つ1つ丁寧に彫刻刀で彫り込んでいく。
細部の細部までこだわり、安心安全を第一に考え、我が子のために作るものとは、作品とそれを使う人への想い、素材への向き合い方など、安価なものとは根本的に違うのです。

鈴木龍泉(義尚)プロフィール

1951年 埼玉県鴻巣市に生誕 本名は義尚
1967年 財団法人日本習字学会 故内山竹芳先生に師事
1969年 全国書初め展(彫刻書道)にて文部大臣奨励賞受賞
1976年 木彫表札製造 父の和菓子屋の屋号「龍泉堂」より雅号を龍泉とする
1984年 プラスチックによる環境ホルモンの乳幼児への悪影響が、マスコミをにぎわした時期でもあり、自分の子供のために、安心安全な木のおもちゃ造りを始める。
2000年 第一回 鈴木龍泉作品展開催(鴻巣本町コミュニティセンターにて)
2002年 第二回 鈴木龍泉作品展開催(鴻巣本町コミュニティセンターにて)
2003年 ハートフル木工教室設立(糸のこ木工) 第三回個展を生徒作品と同時展示し、ハートフルファミリー作品展として開催
2004年より毎年秋にハートフルファミリー作品展開催
2014年 鴻巣市より木彫工技能功労者に認定される


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