地上からは想像できないくらい巨大な地下空間

2019年7月11日お出かけ

from:スタッフ三浦

今回はボスと2人で栃木県へ向いました。
栃木県の県庁所在地であり、餃子の街としても有名な宇都宮市です。

僕は餃子が大好きで、ビールと組み合わさったらもうこれ最強、近頃オジサンは水餃子が好きです。
・・・なんですが残念ながら今回餃子は登場しません。

餃子のことばかり考えていた僕に、ボスが一言。
「ちょっと暗い場所だけど、写真撮れるか?」

ああ、あそこに向かうんですね、承知しました。
ということで、かつて大谷石の採石場だった地下巨大空間に、東北道ルートで向かいました。

暗い場所なら三脚必須ですね、ちゃんと持って行きますよ。
Velbonのしっかりした三脚を車に積み込みました。
重さがあって安定感のあるいい三脚です。

入口で命綱を断たれました

事務所のあるさいたま市から約2時間、大谷資料館に到着しました。

大きな駐車場があり、半分くらい車で埋まっていました。
駐車場から資料館の方へ向かっていくと、おしゃれなカフェが手前にあったりして、岩山の間にいきなり都会的な雰囲気があります。
その向こうに資料館があり、そこから地下の採掘場跡に下りていくことができます。

入口で入場チケットを買った直後、スタッフさんに声をかけられました。

「その腰にぶら下げてるの、三脚ですか?」

ええそうです。
暗い場所での撮影には必須アイテムですからね。
こうやってベルトの所に引っ掛けておくと、手が塞がらないんですよ。

「いや、、、三脚の持ち込みは禁止ですから、ここで預かっておきますよ」

ええっ、まじすか。。。
観光地ではあるあるなんですが、ここでもダメでしたか。

これではカナヅチの僕が浮き輪を奪われたと同じこと。
水面に浮き上がることができません、死んでしまう。

しかしここまで来て写真無理っすとは言えず、とりあえずダメ元で挑戦することにしました。

垂直の壁はまるで巨大建造物

資料館から採掘場跡へ、暗い階段を下りていきます。
急激に気温が下がり、上半身ワイシャツ姿で来てしまったことをいきなり後悔しました。
資料館の情報では、地下の気温は8℃。
中は涼しいだろうくらいに想像していましたが、その想像を超える寒さです。

さらに階段を下って行くと、開けた場所に出ました。

広い!天井高い!
資料館の佇まいからは想像もできないくらいの巨大空間がそこにありました。

===以下パンフレットより引用===

一般の人々の目に触れることなく「未知なる空間」と呼ばれた、地下採掘場跡。
その広さは、2万平方メートル(140m×150m)、深さは平均30mあり、最深の部分は地下60mにも及びます。
これは、野球場が1つ、すっぽりと入ってしまう大きさです。
石肌には、手掘り時代のツルハシのあとが残り、ずっしりと年輪の重さを感じさせます。
巨大な地下神殿のような景観で、エジプトのピラミッドの内部や、インディ・ジョーンズの世界観のような幻想的な空間です。
第二次世界大戦中は、地下倉庫や軍事工場として、戦後は、政府米の貯蔵庫としてお米をお預かり致しました。
なお、坑内の平均気温は8℃前後で、地下の大きな冷蔵庫といった感じです。
この「未知なる空間」を、一般の方々に公開しています。

===引用ここまで===

徐々に掘り下げていったのでしょう。
パンフの説明にある『年輪』のように、水平に何本も線が見えます。

この壁面の状態は、以前に訪れた千葉県の鋸山とそっくりです。
鋸山も江戸時代から石を採掘していたため、垂直の壁に同じような横の線がありました。
↓過去記事

工夫すれば撮れないこともない

暗い場所で三脚なしの撮影でしたが、ブレずに撮れました。
実は中に入った時に周囲を見渡して、これはいけるかな?と感じました。
というのも、柵や手すり、杭などがしっかりとしていたからです。
これにカメラをぐっと押し当てて固定して連写すれば、何枚かブレてない写真が残るんじゃないかと思ったんですよね。

今回のカメラは Canon の EOS Kiss F というちょっと古い機種。
ISO感度を最大にしても1600しかありません。
そんな制限付きですので、どの写真も絞りF4.0、シャッター速度1/10秒くらいでやってます。
息を止めて柵や壁にへばり付き、とにかく連写で撮りまくります。

多分そんな僕の状況を知らない観光客の方々は、気持ち悪い動きをしているオッサンがいる、っていうくらいに思っていたことと思いますが、そのジョジョ立ちさながらのポーズで撮った努力の結果、こんな感じです。

壁面の横線がはっきりと見えます。
メインのスロープを見上げたところ。
人が写っているので、天井の高さが分かると思います。
メインのスロープを見下ろしたところ。
入場者が通れるのは左側に見える階段のところだけです。
このインディ・ジョーンズ感いいですね。
子供の頃大好きで何度もこの映画は見ました。
壁面のアップです。

ここは人の手で石を切り出された場所なので、こんな撮り方ができましたが、自然の力で作り出された鍾乳洞などでは、このへばり付き撮影はできないでしょうね。。。
柵がある場所は限られているでしょうし、何よりも壁が濡れているので自分がビショビショになってしまいますからね。

ここで勇者ヨシヒコの撮影が行われたそうです。

p.s.
大谷石が使われているのは、塀だけではありません。
水をよく吸う素材なので、コースターにもなっちゃいました。
ちょっと高級な雰囲気がいいので、お店をやっているお客様からまとめてご注文いただくこともあるんですよ。